Keigoさんは画期的な手法を用いて様々な楽曲を創られていますが、どんな想いで音と向き合っていらっしゃるんですか?
僕にとって音楽は、音を作る行為にとどまらず、その響きが誰にどんな影響を与えるのかを問い続けるものです。 その音が自分自身や聴く人、そして周りの環境にどんな変化をもたらすのか。 音の「波」が少しでも心地よい流れを生み出せるように。 そんな思いを持ちながら、これまで音楽制作や音に関する研究に時間を注いできました。
Keigoさんはnehanに楽曲を提供してくださっています。少し詳しく教えて頂けますか?
nehanのワーク内で使用する音楽を制作しています。音楽はnehanにおいてもとても重要な役割を担っていると思います。実際に自分も何度も体験し、わずかな音の違いが大きな体験の差につながると実感しました。そのため、脳波に影響を与える音や、音のさらに奥にある「波」に意識を向けながら、ダイナミックな構成と繊細な設計を行っています。参加者が滞りなくワークに集中できるよう、細部まで緻密に作り込みました。
Keigoさんがnehanに関わることになったきっかけを教えてください。
ヨガや瞑想のための音楽、心身を整えたり意識を開くような音楽を作る中で、私は何度も音を通じて変性意識に入る体験をしてきました。音や言葉の持つ力は想像以上に大きく、ときに人生の流れを変えてしまうことさえあります。
都会ではなく自然の中にこそ、本来の滞りのない「波」があると感じ、八ヶ岳に移住しました。小淵沢という土地に出会い、その後nehanの代表であるヨシさん(代表:鯉谷)、リエさん(コーディネーター:田中)と再会。共通の想いを分かち合い、自然な流れでnehanのプログラムで音楽を担当させていただくことになりました。
Keigoさんのモチベーションの源泉、何が喜びになっているか教えてください。
喜びとは何かを考えると、それは「自分は決して一人ではない」と心から感じられた瞬間に生まれてくるのではないかと思います。 まわりの人、自然、そして宇宙とのつながりを深く実感したとき、大きな喜びが内側からあふれてくると感じています。 今、自分がこうして生きてここに存在していること。 肉体を持ち、感覚を通して世界を体験できること。 一見当たり前のように思えるその事実こそ、かけがえのない恵みだと感じます。 長い年月をかけて遠い祖先から受け継がれてきたこの身体。 そして、広大な宇宙の中で出会った縁ある魂たちと、同じ目的を分かち合いながら歩んでいけること。 そうした数えきれない小さな出来事の積み重ねの上に「今」があります。 そのことをふと心の奥で思い出したとき、人は本当の喜びに触れられるのではないでしょうか