個人事業主として、マーケティングの仕事をしている萩原拓真さん。参加のきっかけは、働くことの先に、自分の幸せがあるのだろうかという迷いだった。
自分は何をしたいのか。そもそも、自分の気持ちとは何なのか。呼吸のワークを通じて思い浮かんだのは、お金ではなく、会いたい人と、まだ伝えられていない言葉だった。
自分の幸せは、この延長にあるのだろうか
nehanに来る前、萩原さんは仕事をしながら、自分が本当に望んでいるものをつかめずにいた。
萩原
自分の幸せが、この資本主義の延長にないんじゃないかなというところを、すごく悩んでいて。心から自分が本当にやりたいことって何だろうとか、自分の気持ちってそもそも何だろうというところを知りたくて、今回申し込みました。
今、自分が向かっている先に、本当に求めている幸せがあるのか。その気持ちを確かめたいという思いがあった。
呼吸の先に浮かんだ、会いたい人
印象に残っている体験を聞くと、萩原さんは初日の呼吸のワークを振り返った。最初は雑念があったものの、夢中で呼吸をするうちに、何も考えられないような感覚になったという。
萩原
無の空間に入った感覚があって。その後、過去の会いたい人だったりとか、自分がやり残したこととか、過去やってきたことみたいなのが、バーって頭によぎって。
その時間を、萩原さん自身は「死の体験をした」と表現する。自分が死を迎えるときに、何を思い、何を後悔するのか。そんな感情に初めて触れた気がしたという。
萩原
初めて、死ぬ時ってこういう感情になるのかなとか、こういうことを心の底からは後悔してるんだっていうのに、気づけた気がします。
「お金のこと、マジで出てこなかったです」
体験のなかで浮かんだ後悔には、一つの共通点があった。自分の外側にある何かを変えてほしいという願いよりも、自分ができたはずのことが思い浮かんだ。
萩原
お母さんに死なないでほしいとかっていうより、これを伝えておけばよかったとか、会いに行けばよかったっていう。自分がやっておけばよかったっていう、行動の後悔が多くて。
仕事やお金について悩んでいたからこそ、そこでお金のことが出てこなかったのは、萩原さんにとって印象的だった。
萩原
お金のこと、マジで出てこなかったです。
誰かと比べて足りないものを増やしていくよりも、自分が大事にしていることを、実際にできているか。その問いが残った。
萩原
普段って、外部からの比較とか、刺激による新しい欲求とかが多かった気がするんですけど。本質は、自分が大事にするものをできてるかどうか、みたいな感じだなっていうのを、めちゃくちゃ思いました。
自分の感覚を、信じてみる
参加後の変化として、萩原さんは「自然体になった」という感覚を挙げる。理性で自分を止めているときと、直感でいいと思うとき。その違いを、以前よりも感じ取りやすくなったという。
萩原
今これ、いい直感かもっていう、この身体感覚との接続がすごく良くなったなっていう感じがあります。直感を信じれるようになりましたね。
萩原さんは、この変化を「オーナーシップを取り戻した感じ」とも話す。自分が大切にしたいものに目を向け、自分で動く。その感覚を取り戻したという言葉だった。
ありがとうを伝えて、会いに行きたい
もともと両親との仲が悪いわけではなかった。ただ、頻繁にコミュニケーションを取る家族でもなく、「幸せなんだけど距離がある」という関係だったそうだ。
帰ったら、両親への関わり方は変わりそうか。そう尋ねると、萩原さんは「変わると思います」と答えた。
萩原
結構、後回しにしちゃってた部分がすごくあるなっていうことに気づいて。シンプルにありがとうとか、感謝の言葉、気持ちを伝えたいっていうのと、そもそも会いに行きたいなって思いました。
自分の幸せがどこにあるのか。その問いから始まった時間は、「ありがとうを伝える」「会いに行く」という、身近な人への具体的な思いにつながっていた。