「いい子でいなきゃいけない」「人に評価されなければ、生きている価値がない」。そんな思いから自分を責めていたという加谷美奈さん。どうしてそう感じるのかを見つけたいと、nehanのリトリートに参加した。
何が起こるのだろう。自分の中には、向き合いたくないものがあるのだろうか。そんな気持ちで訪れた3日間には、純粋な楽しさも、思いがけず浮かんでくる記憶もあったという。
ばらばらに見えていた体験がつながったとき、加谷さんが気づいたのは「自分のために生きていなかった」ということ。リトリートを終えた直後の言葉をたどる。
つながらないと思っていた記憶を、そのまま感じてみる
ワークの中で浮かんできたのは、抱えていた悩みとは関係がなさそうな記憶や体験だった。これが自分の感情とどうつながるのか、最初はわからなかったという。
それでも、すぐに答えを出そうとせず、感じたことを受け止めてみる。加谷さんは、その時間をこう振り返る。
加谷
全部を素直に感じてみよう、思ったことも全部体験してみようと思って、受け止めていったんです。その先で、3日目に「全部つながるんや」と思いました。
驚きも、喜びも、悲しみもあった。別々だと思っていたものが一つにつながっていく。その過程も含めて、さまざまな感情を感じた3日間だったと話す。
誰かのための呼吸から、自分のための呼吸へ
母やパートナー、仕事仲間。大切な相手のために生きることと、相手の評価を自分の価値にしてしまうことが、加谷さんの中では重なっていたという。
加谷
結局、自分は自分のために生きられていなかったんだなと思いました。呼吸すらも、自分が生きるためではなく、お母さんやパートナー、仕事仲間のためにしていた。自分のための呼吸を、今まで一回もしてこなかったんだなって。
相手に認められないと、それまでの自分がすべて無駄に感じられてしまう。その苦しさと、誰かのために生きてきた自分とのつながりが見えてきたという。これは、加谷さん自身が体験を通して受け取った理解だ。
また苦しい日が来ても、思い出せるもの
日常へ戻れば、またつらくなったり、人のために頑張りすぎたりする日があるかもしれない。加谷さんは、その可能性も言葉にしていた。
3日間で感じたことを、日常でどう思い出すか。最後には、そこまで考える時間があったという。
加谷
また失敗しても、自分は大丈夫。自分は自分のために呼吸できるから。その安心を、これからの日常の生活に持って帰れるなという確信を持ちながら、最終日を過ごしています。
苦しさが二度と起こらなくなるという話ではない。苦しい日が来たときに思い出せる感覚を、一つ持って帰る。その実感が、加谷さんの言葉から伝わってくる。
「30歳らしく」より、好きな自分で生きたい
インタビューでは、30歳になったばかりの気持ちも話してくれた。にぎやかに過ごすことが好きな自分に対して、「大人らしい女性にならなければ、受け入れられないのでは」という怖さがあったという。
加谷
30歳になるのが、すごい怖かったんです。でも今は、好きな自分で生きたい。私は私のありのままで生きていくことが、逆に楽しみだなという気持ちでいます。
3日間を一言で表すなら。そう尋ねられた加谷さんは、少し考えてから答えた。
加谷
自分と仲良くなる旅だったなって思います。
誰かに認められるために頑張ってきた自分を見つめ、これからはどう生きていきたいのかを感じる。nehanでの3日間は、加谷さんにとって、自分との関係を見つめる時間になった。
- 悩みとは関係がなさそうに見えた記憶や感情を、まず受け止めてみた。
- 人の評価と自分の価値を重ねていたことに気づき、「自分のための呼吸」を感じた。
- また苦しい日が来る可能性も含めて、日常で思い出せる安心を持ち帰ろうとしている。